憲法刻一刻

2007/12/20

民主党対案「要綱」決定

すでに報告したように、民主党は「テロ特措法案」への対案を10月から検討してきたが慎重論もあり、11月21日に正式決定するはずが先送りされてきた。

 そして12月11日の外務防衛部門会議で対案の「要綱案」がやっとまとまった。基本は11月14日に内定していた案と同じである。(1)「海外派兵の恒久法の早期整備」が引き続き掲げられ、(2)自衛隊の活動地域は「停戦合意の成立地域など」と合意のない地域への派遣の可能性を依然として開き、(3)武器使用についても「復興支援活動の実施に対する抵抗を抑止するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合」は使用できるとあり、11月の案と変わりない。

 唯一変わったのは、アフガニスタンへの自衛隊の派兵は、国際治安支援部隊(ISAF)設置を決めた国連安保理決議1368を根拠とした点である。これが直接ISAFへの自衛隊参加を意味するのか、それともISAFへの「後方支援」なのかなど詳細はわからない。いずれにせよ、党内ではISAFへの参加をめぐって慎重論があったけれども、小沢一郎党首の念願で加えられたわけである。

 もっとも新聞報道によれば、民主党はこの法案化にはきわめて慎重という。この要綱が法案として提出されたら、自衛隊海外派兵は自明の理とし、その根拠付けだけで「2大政党」が国会でやりとりするという大変危ない状況になる。自民は民主案を飲み込むとすら考えられる。最近のメディアは「朝日」も含め民主に法案提出を求める論調が強まっているが、反対一本槍を貫くことが期待される。

 なお国民投票法は成立したものの、付随する諸条件整備は凍結状態になっていたが、国会では不穏な布石がうたれている。憲法審査会(改憲案の審査権限を持つ)の運営規定の協議のために、与党は「代表者会議」(両院の議事運営委員長と与野党筆頭理事で構成)の設置を民主党に打診した。これだと事実上自民と民主だけの構成となる。これも民主党は持ち帰りで、たやすく合意するとは思われないが、民衆の見えにくいところでジワジワと動きがあるのもまちがいない。

(9条ネット事務局・I.Y.)

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