憲法刻一刻

2008/2/14

地方自治の破壊もくろむ改憲派

憲法改悪といっても九条改憲だけですもわけではない。否、九条改憲は国家の支配機構自体の全面改編を必ずともなうであろう。

 それは民衆の意見が反映しづらく、民衆をできるだけ政治参加から遠ざけるシステムである。自民党がみずからの改憲案をあえて現行憲法をまったく変質させる「新憲法草案」と銘打つ意味はそこにある。

 その際、要注意は地方自治の分野である。

 3月13日に自民党の道州制推進本部総会が、第3次中間報告原案を提示した。(1)都道府県を廃止し8〜13の道州にする、(2)道州の下の基礎自治体は現在の1800市町村から700〜1000に統合する、(3)国の仕事と財源の道州への移譲、(5)道州の首長は「直接公選制が望ましい」。道州議会の定員は40〜130人程度、などとしている。

 自民党の「新憲法草案」で9条に次いで抜本的な改悪が示されているのは、「第八章 地方自治」である。そこでは、民主主義の学校である地方自治機能を狭め、「自立」や自治体の「役務の提供」の「負担を公正に分任する義務」を定め、全国あまねく等しい行政サービスを提供すべき国家の責任を免じる道を開いている。今回の報告原案はその具体化である。

 憲法改悪は戦争をできる国家を主眼としているが、地方自治の改悪もそれと無関係ではない。民主主義が切り縮められるからである。

基礎自体の半減と都道府県議員の全廃で、自治体議員は現在の4割以下になるだろう。道州首長も「直接公選制」は「望ましい」のにすぎない。13日の総会では、地方議員削減を納得させるためには「国会議員削減」も打ち出すべきだとの意見が出たという。小沢民主党代表の念願でもある参院の実態的な廃止(衆議院議員を二五年以上つとめた者を参院議員とする)も含め、民衆の政治参加を針の穴程に狭めるシステムつくりも、政党枠を超えた改憲派の底流なのだ。

(9条ネット事務局・I.Y.)

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